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2018年11月08日 13時00分 配信

~11月14日は世界糖尿病デー~ 現代人の新たな脅威「血糖値スパイク」とは?

トレンド総研
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2018年11月8日

トレンド総研

~11月14日は世界糖尿病デー~
健康診断では「正常」のはずが…見えない「異変」の恐怖
現代人の新たな脅威「血糖値スパイク」とは?
放置すると、糖尿病や認知症の原因にも
専門医が指南! 対策のカギは「血糖トレンド」の把握にアリ

生活者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研(東京都渋谷区)は、11月14日の「世界糖尿病デー」を前に、いま日本人の間で蔓延しつつある「血糖値スパイク」をテーマにレポートします。

1:糖尿病や認知症にも発展!? 日本人の間で広まる「血糖値スパイク」とは
11月14日に迎える「世界糖尿病デー」。これは、世界に拡がる糖尿病の脅威への対応を目的にWHO(世界保健機関)が定めた国際デーです。日本でも糖尿病患者は増加傾向にあり、2016年に実施された厚生労働省の調査(※1)では、総人口の15%を超える約2,000万人の糖尿病患者および予備群(※2)が存在すると推定されています。
そして現在、「糖尿病」とあわせて深刻化しているのが、食事を食べた後の短時間だけ、人知れず血糖値が急上昇し、やがてまた正常値に戻る「血糖値スパイク」という症状です。この「血糖値スパイク」は、放置すると「糖尿病」に発展するリスクがあるほか、「認知症」「心臓病」「がん」につながる可能性も高まるなど、さまざまな現代病の引き金になり得る症状であり、十分な注意が必要です。
現在、この「血糖値スパイク」が生じている可能性がある日本人の数は推定1,400万人以上。つまり、日本人の9人に1人は「血糖値スパイク」の疑いがあるということになります。
そこで今回トレンド総研ではこうした背景をふまえ、現代人の新たな脅威となりつつある「血糖値スパイク」について、一般の理解度を調査するとともに、専門医にその予防・対策法をお伺いしました。
※1:厚生労働省「国民健康・栄養調査」(2017年発表データ)   
※2:糖尿病が強く疑われる者およびその可能性を否定できない者の合計


2:【調査結果】 生活者の「糖尿病」および「血糖値スパイク」に対する意識を調査
はじめに、20~60代の男女500名を対象とした、「糖尿病」および「血糖値スパイク」に対する意識調査をおこないました。

<調査概要>
・調査名:「糖尿病」および「血糖値スパイク」に対する意識調査
・調査期間:2018年10月18日~10月19日
・調査対象:20~60代 男女500名(年代・性別 均等割付) 
・調査方法:インターネット調査                                          
◆自分自身が「糖尿病」になる可能性はどれくらい? 生活者たちの自己評価を調査
まず、「医療機関や健康診断などで血糖値が高いと言われたことはありますか?」と質問したところ、「ある」と答えた人は14%という結果に。また、「自分の血糖値が高いことが気になる」という人も、16%と1割台にとどまっています。
さらに、糖尿病患者(あるいはその疑いがある方)を除いた対象者に、「あなたが今後、糖尿病になる可能性はどれくらいだと思いますか?」と聞くと、平均は「34%」に。また、「10%以下」の回答をした人も30%と約3人に1人にのぼりました。その理由としては、「やせ型なので大丈夫だと思う」(33歳・男性)、「甘いものは大好きだが、健康診断で一度も指摘されたことがない」(62歳・女性)などの回答が。多くの人が、「糖尿病」を自分とは関係のない病気と捉えている様子がうかがえます。

◆医師監修の「糖尿病リスク」チェックテスト…驚きの結果が明らかに
それでは、生活者たちの実際の「糖尿病」のリスクはどの程度なのでしょうか。今回の調査対象者(過去に糖尿病と診断された方、あるいは疑いがあるとされた方を除く)に、専門医が監修した下記の「糖尿病リスク」チェックテストを受けていただきました。(監修:つるた鷺ノ宮クリニック 鶴田加奈子先生)

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<糖尿病リスク>チェックテスト
□40歳以上である
□たばこを吸う
□お酒が好きである
□甘いものをよく食べている
□炭水化物中心の食事である
□味の濃いものや揚げ物をよく食べている
□人と比べて早食いである
□食事時間が不規則である
□夜10時以降に食事をとることが多い
□肥満または肥満ぎみである
□ストレスが多い生活を送っている
□睡眠時間が平均5時間以下である
□定期的に運動をする習慣がない
□両親や親戚に糖尿病の人がいる

▶当てはまる項目が0~1個
糖尿病のリスクは低いと言えるでしょう。
ただし、糖尿病は自覚症状なく進行していくもの。
健康診断を定期的に受け、体の状態をチェックしましょう。

▶当てはまる項目が2~4個
やや注意が必要です。
糖尿病は、遺伝や年齢だけでなく生活習慣が大きく関係します。
食事や運動など、普段の生活を見直しましょう。

▶当てはまる項目が5個以上
糖尿病になるリスクが高いです。
今すぐに生活習慣を見直しましょう。
また、頻尿、目のかすみ、のどの渇きなどの自覚症状がある場合は、
早急に専門医の受診をおすすめします。
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チェックテストでは、当てはまる項目が5個以上にのぼる場合は「糖尿病になるリスクが高い」とされています。しかし、調査回答者のチェック個数は平均で「5.6個」。また、「5個以上」の項目にチェックをした人の割合は、約7割(66%)にのぼっています。リスクに無自覚でありながらも、実は「糖尿病」になりやすい要因や生活習慣のある人は非常に多いと言えそうです。

◆自身の体内で「血糖値スパイク」が生じているかを知りたい…73%が回答
そして、このチェックテストで「当てはまる」の数が多かった人は、実は「糖尿病」のリスクだけではなく、「血糖値スパイク」の症状が起きやすい傾向にあります。
そこで、調査対象者に「血糖値スパイク」という言葉を知っているかを聞いたところ、その認知度はわずか16%となりました。「血糖値スパイク」に陥る可能性が高いにもかかわらず、その存在を知らない人が多いことがわかります。
しかし、あらためて「血糖値スパイク」についての説明をおこなった上で、「自身の体内で『血糖値スパイク』が生じているかどうかを知ることは、健康のために重要だと思いますか?」と聞くと、実に85%が「そう思う」と回答。また、「自身の体内で『血糖値スパイク』が生じているかどうかを知りたいと思う」と答えた人も73%にのぼりました。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201811070100-O6-ewgWbXrX

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201811070100-O5-119Y5f5G


3:【専門家取材】 専門医が教える「血糖値スパイク」の予防・対策法

そこで今回は、前述のチェックリストも監修いただいた糖尿病専門医の鶴田加奈子先生に、「血糖値スパイク」の予防・対策法についてお話を伺いました。

<専門家プロフィール>
鶴田 加奈子(つるた・かなこ)
【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201811070100-O3-Qf5L6F6e
つるた鷺ノ宮クリニック副院長。一児の母。
2009年山梨大学医学部卒業後、国立国際医療研究センター、日本赤十字社大森赤十字病院での勤務を経て、つるた鷺ノ宮クリニックを開設。糖尿病専門医の資格を有しており、日々、糖尿病・生活習慣病の臨床診療に励んでいる。野菜ソムリエの資格も持ち、食事や生活習慣と健康について患者さんの立場にたって実践的なアドバイスを行っている。
つるた鷺ノ宮クリニックHP:https://www.tsuruta-medical.com/ 

■「血糖値スパイク」は健康診断ではわからない!? 「異常ナシ」判断でも油断は禁物
「血糖値スパイク」とは、食後に血糖値が急上昇し、その後急降下する症状のこと。「糖尿病」が“慢性的に”血糖値が高くなる病気であるのに対して、「血糖値スパイク」は食後のタイミングで“急激に”血糖値が上がり、空腹時になると正常(またはそれに近い)数値まで下がります。そのため、食事から時間を置いた状態で実施される健康診断では、発見するのが極めて困難。健康診断で血糖値に異常がなかったからといって、決して安心することはできません。

■食後にインスリンがうまく働かないことで、血糖値が急上昇
この「血糖値スパイク」に大きく関わっているのが、すい臓から出るインスリンというホルモンです。インスリンは、血液中の糖(血糖)を、全身の組織へと取り込んでいく働きを持っています。そのため、食事で糖を摂取しても、血液中の糖が大きく上がることはなく一定に保たれるのです。
「血糖値スパイク」が起こるのは、食後のタイミングでこの血糖を体に取り込むインスリンがうまく働いておらず、血糖値が急激に上昇するため。しかし、その後もインスリンの分泌自体は続くため、空腹になる頃には血糖値がまた正常に戻っています。一方で、「糖尿病」は、このインスリンの働きが常時悪くなっている状態。つまり、「血糖値スパイク」は、誤解を恐れずに言えば「糖尿病」の超初期症状ということにもなります。

■「血糖値スパイク」を放置すると、「糖尿病」「脳梗塞」「心筋梗塞」などのリスクが増大
実際に、「血糖値スパイク」の症状がある人は、「糖尿病」になるリスクが非常に高いと言えます。「糖尿病」は進行すると、目が見えなくなったり、足を切断するような合併症を引き起こす恐ろしい病気です。
さらに、血糖値の急激な変動は動脈硬化の要因にもなり、必然的に「脳梗塞」「心筋梗塞」など命にかかわる病気にもつながります。また最近では、「認知症」や「がん」につながる可能性が高まることもわかってきました。「血糖値スパイク」はさまざまな現代病の引き金になり得る症状であり、十分な注意が必要と言えます。

■親族に「糖尿病」患者がいる方は要注意! さらに、生活習慣も大きく影響
そして、「糖尿病」および「血糖値スパイク」は、遺伝性が強い病気・症状です。血縁者に「糖尿病」の患者がいたら、自身も高血糖になりやすい体質の可能性があると自覚したほうがよいでしょう。
さらに、食事や運動をはじめとした生活習慣も大きく影響してきます。もともと日本人はインスリンを出す能力が低い人種なのですが、近年は欧米型の食事が一般化したり、交通網の発達や機械化で運動不足になったりという生活環境の変化により、高血糖に陥るリスクが高まっています。ただ裏を返せば、普段の生活を見直すことが「糖尿病」や「血糖値スパイク」の予防にもなるということ。具体的には、次のようなポイントに注意しましょう。

<食事について>
「血糖値スパイク」の予防においては、「食べてはいけないもの」があるわけではありません。「食べ方」に気をつけるだけで十分な対策になります。具体的には、【量】=丼ものや麺類をはじめとした糖質を多く含む食事は控える、【順番】=血糖値の急上昇を防ぐため、食事の一番最初に食物繊維が豊富な野菜をとる「ベジタブル・ファースト」を心がける、【時間】=食事は1日3回、毎日できるだけ同じ時間にとるように心がけるなど。特に「欠食」は、次の食事で血糖値が急上昇する要因になるため、注意が必要です。
また、スムージーやグラノーラなどの食事も控えるようにしましょう。これらの食事は一見ヘルシーに感じますが、実は糖質がたっぷり。本来、「血糖値スパイク」は年齢が高い人や肥満ぎみの人ほどリスクが高まりますが、こうした食生活などが影響し、最近では若くて痩せている女性でも「血糖値スパイク」が発生することが増えてきています。

<運動について>
さらに、「血糖値スパイク」の予防においては、運動も効果的。近年の研究により、有酸素運動や筋力トレーニングが、体内のインスリンの働きを活発化することがわかっています。おすすめは、全身の筋肉を用いるウォーキング。1回30分以上、少し心拍数があがる程度のペースで歩きましょう。なお、インスリンの働きは48時間持続するので、毎日ではなく週に3回程度でOKです。

■「血糖値スパイク」かどうかを知るカギは、「血糖トレンド」の把握
また、そもそも自身が「血糖値スパイク」に陥っているかを知りたいという人も多いでしょう。前述の通り、一般的な健康診断は、食後から一定時間を経過したタイミングで受診することが多く、かつ一時的な血糖値しか測れないため、「血糖値スパイク」の発見は極めて難しいのが現状です。
自身が「血糖値スパイク」に陥っているかを知るためには、「血糖トレンド(血糖値の変動傾向)」を見る必要があります。ある時点での血糖値だけでなく、血糖値が変動する傾向(=トレンド)を見ることが、「血糖値スパイク」の発見につながるのです。
昔は、「血糖トレンド」を見るためには、1日に何度も血糖値を測定する必要があり、さらに寝ている間は測定が難しいといった問題がありました。しかし最近では医療技術が発達し、センサーを装着するだけで、24時間連続でグルコース値を測定できるデバイスなども登場しており、「血糖トレンド」が“見える化”できるようになっています。
また、この「血糖トレンド」の測定は、「血糖値スパイク」の発見のみならず、「糖尿病」の治療にも役立てられています。患者さんが自分でも「血糖トレンド」を把握できるようになったことで、食事や生活などの生活習慣も改善しやすくなり、より適切な血糖コントロールが可能になってきました。また、糖尿病患者さんにとって特に避けたい緊急状態として「低血糖」状態がありますが、血糖トレンドを把握することで、「無自覚低血糖」や「夜間低血糖」といった、患者さんが気づけない低血糖も発見することができます。

■親族に糖尿病患者がいる、急激に太った…不安がある人は糖尿病専門医へ相談を
また、「血糖値スパイク」について不安がある方は、一度、糖尿病専門医のいる病院やクリニックで診断を受けてみるとよいでしょう。一般の内科医ではなく、「血糖トレンド」にも詳しい専門医に診断してもらうことで、自身の状態をより正確に把握し、適切なアドバイスを受けられるようになります。特に、親族に糖尿病患者がいる方や、ここ数年で急激に太った経験のある人は、一度自身の「血糖トレンド」を把握しておくと安心です。

「糖尿病」も「血糖値スパイク」も、現在多くの人が患者またはその予備軍と推定される病気・症状であり、決して他人事ではありません。11月14日の「世界糖尿病デー」をきっかけとして、ぜひ自分自身の生活を振り返りながら予防・対策をおこないましょう。

グラフ1

グラフ1

グラフ2

グラフ2

鶴田加奈子先生

鶴田加奈子先生

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